人工歯(RESIN TEETH)

製 品

曲げ強度(Mpa)

ビッカース強度(Hv)

松風

≪リアルクラウン≫

108

20.5

松風

エンデュラ≫

前歯  143

臼歯  162

前歯  30.0

臼歯  29.6

松風

NCベラシア≫ ≪ベラシアSA

 

115

 

23.4

VITA

≪VITAMFT≫

125

21.0

 VITA

VITAPAN

80  27.5 

ペントロン

未発表  未発表 

 ivoclar vivadent

SRオーソシット≫ ≪SRフォナレス≫ 

 

 125

 

26 

GC

サーパス

 

 111 25.2 

GC

サーパスG

111 23.1

GC

リブデント グレース

111 27.3

 山八

ソリュート PX

 125 45 

≪考察と感想≫

各社人工歯は曲げ強度、ビッカース硬度においては、それぞれの特性に合わせて作られているので、
数値の大小により人工歯の良し悪しを判断することは難しいと思います。
例を挙げれば以前から一般的に広く使われているエンデュラに対して、近年発売された人工歯の方が
数値的にみると劣っているように錯覚してしまうのではないでしょうか。

ところが実際には人工歯にとって欠くことのできない耐摩耗性、耐変色性、衝撃強度などにおいて
優れているのは近年発売された人工歯ではないかと思います。

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良い人工歯とは?

噛み心地が良く、減らない、欠けない、変色しない、そして義歯床と強く結合するということではないかと思います。硬いだけでは欠けやすく、軟らかければ減りやすく噛み心地が悪く、フィラーが多ければ着色しやすく、アクリル成分が多ければ義歯床と強固に結合するが軟らかくなると思います。

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人工歯は義歯の一部として患者の口腔内に入り、何年使用出来たら合格なのか?
咬合力や習癖、対合歯の種類、状態によって様々であることは言うまでもありません。

義歯の臨床に10年以上携わり、義歯修理(リベース含む)を依頼された義歯を見て気付いたことは、長い年月使用された義歯では咬耗しているのはいうまでもないが、陶歯はひび割れしていたり、欠けている場合が多い。
レジン歯も激しく着色していたり、ひび割れや欠けていたりする。

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人工歯の材質における長期的な経過を追うことが出来ているのは、日本製では松風エンデュラ、海外製ではイボクラではないだろうか?
その松風、イボクラが出す曲げ強度やビッカース強度は、人工歯の理工学的な性質を比較検討する上で、一つの基準になると考えて良いと思います。

DSCN9983.JPG

【参考】

松風NCベラシアのみが、人工歯のカスタム化を推奨する唯一の人工歯だった。

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